広告費予算の決め方は?費用対効果を計測するための考え方!

広告運用をスタートするにあたり、広告費の予算の決め方をどうしたらいいか分からない、と考えている方も多いはずです。

予算の決め方には複数種類があるため、自身や企業の販売する商品・サービスの種類に合ったタイプを選択することをおすすめします。

当記事では広告費予算の決め方を解説し、上手く行く広告運用の方法もお伝えします。

 

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広告費予算の決め方

広告費予算の決め方

広告費予算の決め方の一例は以下のとおりです。

  • 一般的な広告費予算の割り振り方を知る
  • 売上目標額から算出する
  • 損益分岐点から逆算する
  • 達成したいROAS(ロアス)で決める
  • LTV(ライフタイムバリュー)から算出する
  • キーワードから算出する(リスティング広告の場合)

それぞれの決め方を解説します。

 

一般的な広告費予算の割り振り方を知る

一般的な広告費予算の割り振り方を知ることで、広告費の予算を決める方法があります。

具体的な割り振り方は以下のとおりです。

  • 認知獲得→10%を常に広告費に回す
  • プロモーション→30%を常に広告費に回す
  • 急成長→50%を常に広告費に回す

 

たとえば、100万円の利益がある場合を考えると以下のようになります。

  • 認知獲得→予算額10万円
  • プロモーション→予算額30万円
  • 急成長→予算額50万円

このように広告費を割り振ることで、ある程度の広告費予算を算出することが可能です。

 

売上目標額から算出する

とはいえ、業界・業態によって様々な事情があるため、他にもいくつかの方法があります。

その中の1つが売上目標額から算出する方法です。

売上目標額で予算額を決める場合には、目標売上額の何%を広告費に割り振るかを考えるといった点が他の予算額の決め方と異なります。

 

仮に売上の5%を広告費に回すのであれば、

  • 目標売上額10万円→広告費5,000円
  • 目標売上額100万円→広告費5万円
  • 目標売上額1,000万円→広告費50万円

    ※5%の数字は、分かりやすくするために記載しているので、実際の数字は業種・商品・サービスなどの利益率や原価率によって変わってきます。

    このように算出する方法もあると覚えておいてください。

     

    損益分岐点から逆算する

    損益分岐点から逆算して広告予算を算出する方法もあります。

    損益分岐点とは、販売価格から販売コストを差し引いた値です。

     

    たとえば、販売価格が1万円で販売コスト(売上原価)が5,000円だとすると、利益は1個あたり5,000円になることが分かります。

    広告を運用する期間の予測販売個数が100個だとすると、5,000円×100個=50万円までの予算を設定することが可能と分かるはずです。

    ただ、最大50万円の予算配分をすると利益が出ない計算になるので、利益からどれだけの予算配分するかを慎重に検討する必要があります。

     

    達成したいROAS(ロアス)で決める

    達成したい投資対売上(ROAS)で予算配分を決める方法もあります。

    ROASの算出方法は、広告からの売上÷広告費×100(%)で算出でき、基本は100%を下回らないように設定します(100%を下回ると広告費だけで赤字になる)。

    ただ、単純に100%だけを目指すと、売上原価の関係から赤字になる点も注意しましょう。

     

    話を分かりやすくするために、販売価格1万円かつ売上原価を5,000円にしてROASごとの利益を確認してみます(販売個数100個)

    ROAS売上(100個)広告費売上原価販売利益
    100%100万円100万円50万円Δ50万円
    200%100万円50万円50万円0万円
    300%100万円約33万円50万円約+17万円
    400%100万円25万円50万円+25万円

     

    売上原価が販売価格の50%を占める(1万円のうち5,000円)と、目標ROASは300%以上になります。

    そのため、ROASで広告予算を決める際には売上原価も関わってくる点に注意してください。

     

    LTV(ライフタイムバリュー)から算出する

    1人のお客様との取引からどれだけの利益が見込めるか(LTV)で広告予算配分を決める方法もあります。

    リピーターが多い商品・サービスを販売している企業が良く活用する方法でもあります。

     

    たとえば、1ヶ月あたりの売上が5万円で平均12ヶ月契約しているとすると、販売コストを考えずに年間の利益は60万円になります。

    とすると、契約者1名を獲得するために活用できる広告費予算は最大60万円となることが分かるはずです。

    ただ、最大の広告費予算を掛けてしまうと利益が残らなくなってしまうため、事業展開を考え、どれだけの広告費を配分するかを考えてください。

     

    キーワードから算出する(リスティング広告の場合)

    キーワードの広告単価から予算額を算出する方法もあります。

    広告単価はGoogleのキーワードプランナーなどのリスティング広告出稿媒体で1ヶ月単位の予算額を確認することが可能です(キーワードプランナーの検索の予測などで概算の費用を確認可能)。

    概算費用を出すことで必要な予算額を計算することもできます。

     

    ただ、この方法は広告費を決めてから商品・サービスの販売価格を決めなければならない点に注意してください。

    もし、キーワード単価と商品・サービスの販売価格との間に市場相場との乖離があれば、そもそも広告を出稿するキーワードを変えることも検討します。

     

    広告予算を決めたら運用を開始する

    広告予算を決めたら運用を開始する

    広告予算を決めたら以下の例のように運用を開始していきます。

    • 出稿するメディア・媒体を決める
    • 目標CPAを決める
    • 広告の課金方法を知る

    それぞれ解説します。

     

    出稿するメディア・媒体を決める

    広告予算を決定したら出稿するメディア・媒体を決めていきます。

    メディア・媒体で広告費の課金方法や出稿単価が異なる点に注意しましょう。

    私がおすすめするのは、Googleリスティング広告FacebookInstagramなどに出稿できるSNS広告になります。

     

    目標CPAを決める

    Web広告では目標CPA(1契約を獲得するための必要コスト)を決めておく必要があります。

    目標CPAを決める際には、次の式を活用してください。

    広告予算=目標CPA×損益分岐点になる契約数(目標コンバージョン数)

    広告予算は先ほど出していますし、事業をしていると目標コンバージョン数も平均を出せているはずです。

     

    すると、目標CPAを算出するなら次のような式に変形できます。

    目標CPA=広告予算÷目標コンバージョン数

    このようにすると目標CPAもすぐに算出可能です。

    ただし、目標CPAを算出できたとしても、現実的な数値でない場合には、広告予算からの見直しや目標コンバージョン数の向上が必要な点に注意してください。

     

    広告の課金方法を知る

    広告運用を開始する上では、特にWeb広告の課金方法を押さえておく必要があります。

     

    一覧形式で一例を表すと以下のとおりです。

    課金方法内容
    クリック課金型リスティング広告などに良く使われるクリックが発生した際に課金される方法
    インプレッション課金型広告がメディア・媒体に表示された回数で課金される方法
    エンゲージメント課金型SNSでいいねなどのアクションが起こった際に課金される方法
    成果報酬課金型契約が成立した際などに課金される方法
    期間保証型掲載期間によって課金される方法

     

    あくまで一例になりますが、基本的には「クリック課金型」と「インプレッション課金型」が主となります。

    出稿するメディア・媒体の契約内容を必ず確認してください。

     

    広告予算を活用し、売上UPを効率良く達成する方法

    広告予算を活用し、売上UPを効率良く達成する方法

    広告予算を活用し、売上UPを効率良く達成する方法の一例は以下のとおりです。

    • PDCAサイクルを安定するまでは毎日検証し続ける
    • 商品設計が適切になっているかを確認する
    • 集客→価値提供(教育)→販売の流れが確立されているか確認する

    それぞれ解説します。

     

    PDCAサイクルを安定するまでは毎日検証し続ける

    広告運用が開始されたらPDCAサイクルが安定するまでは毎日検証し続けるようにしてください。

    特にWeb広告はリアルタイムデータを確認できるメディア・媒体が多いので、常に検証ができます。

     

    たとえば、LPを作成しリスティング広告に出稿したとすると、タグマネージャーなどを活用することでユーザーの離脱位置を確認可能なので、離脱が多い位置のクリエイティブを変更することで改善できる可能性があります。

    このようにPDCAサイクルを毎日検証し続けることで、広告が改善され必要な成果を達成できるはずです。

     

    インターネット広告の画像クリック率と成約率を上げるポイントや注意点については、以下の記事でまとめましたのでぜひ参考にしてください。

     

    商品設計が適切になっているかを確認する

    広告運用の前提が全て上手く行っているのに、成果が見えない場合には商品設計が間違っている恐れがあります。

    商品・サービスが誰にも求められない設計になっていると、どれだけ広告に力を入れても予算を無駄に消化することになります。

    商品設計部分に疑問を持ったら次の記事が参考になります。

     

    集客→価値提供(教育)→販売の流れが確立されているか確認する

    広告はマーケティングの基本である「集客→価値提供→販売」の中の「集客」部分に相当します。

    集客部分が形になっていたとしても、その他の流れが形作られていないと契約に至る確率は低くなります。

    特に高単価商品を販売する方ほど、「価値提供」部分に重きを置き、集客からの流れを作り上げてください。

     

    ここまでお読みいただいて、もしWeb広告運用について知らないことが多いと感じた方は、以下の記事で「Web広告初心者向け」に考え方や学習方法について解説していますので、まずそちらを見てみることをおすすめします。

     

    広告費の予算の決め方でよくある質問

    広告費の予算の決め方でよくある質問

    広告費の予算の決め方でよくある質問は次のとおりです。

    • 広告宣伝費は売上の何%ですか?
    • 中小企業の広告宣伝費の目安は?

    簡潔に回答します。

     

    広告宣伝費は売上の何%ですか?

    広告宣伝費における売上に対する比率に決まったパーセンテージはありません。

    ある企業では売上に対して10%、利益率が極端に高い企業だと売上に対して50%を使うところもあるはずです。

    業種・商品・サービス・原価によって広告宣伝費は全く違うので、基準値は特にないと考えてください。

    自社の広告運用に関してどの程度予算を配分したほうが良いのか知りたい方は、当社のZoomカウンセリング&説明会へ参加してみてください。

     

    中小企業の広告宣伝費の目安は?

    多くの企業から広告宣伝費の目安が30万円といった内容を配信していますが、中小零細企業だと3〜5万円でスタートしているところも多いです。

    私のお客様の中には1日500円といったような本当に小規模からスタートする方もいます。

    そのため広告宣伝費の目安は特に考えなくても大丈夫です。

     

    広告費の予算の決め方まとめ

    広告費の予算の決め方まとめ

    今回の記事では広告費の予算の決め方を詳細に解説しました。

    広告費は売上に直結する部分なので、多く用意したいところですが、多ければ多いほど効率的になるといったことはありません。

    綿密な計画のもと準備したのであれば効率的な運用ができるので、まずは予算の算出方法から学んでいきましょう。

     

     

    ちなみに、広告運用に関する知識を以下で配信しているので、気になる方は以下を見てみてください。

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