イベントマーケティングを展開してみたいが、イベントをどのように開催すれば良いのか分からない、と悩んでいる方も多いはずです。
オンライン・オフラインイベントを問わず、人を集めて何かしらの催しを行うことは、コストが予想以上に掛かってきます。
そこで今回の記事では、イベントを成功させるためにはどのような方法があるのか?を、成功事例なども合わせて詳しく解説します。
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イベントマーケティングを活用するメリットへ
目次(タップでジャンプ)
イベントマーケティングを活用した集客とは
イベントマーケティングを活用した集客とは、企業や団体、個人を問わずイベントを通じて、商品・サービスをPRすることを指します。
その他にもイベントを通して接触効果(ザイオンス効果)を高めることも可能です。
より詳細にイベントマーケティングを知るために、以下の内容を解説します。
- ザイオンス効果との関連性
- イベントマーケティングの目的
ザイオンス効果との関連性
イベントマーケティングを行うことで、ザイオンス効果も得られる可能性があります。
ザイオンス効果は単純接触効果とも言われ、何かしらの形で交流を深めることで印象や好感度が高まる心理トリガーです。
イベントを主催することで、参加者からは主催者として認識され、1(あなた)対多数(参加者)との接触効果が期待できます。
このようにイベントマーケティングでは、単純な商品・サービスのPR効果だけでなくザイオンス効果も期待できることもメリットです。
イベントマーケティングの目的
イベントマーケティング本来の目的は、主催者を知ってもらい、商品・サービスを知ってもらうことにあります。
単にイベントを開くだけでは意味がなく、参加者が購買行動に移る導線をあらかじめ用意しておく必要もあります。
「マーケティング」という言葉が付加されているように、イベントを開くことが目的ではなく、その先の「購買につながる」ことが目的になるようにしましょう。
イベントマーケティングの種類
イベントの種類には以下が含まれます。
- 展示会
- セミナー
- ウェビナー
- ワークショップ
- 交流会
- オフ会
それぞれ解説します。
展示会
展示会は企業が自分たちの商品・サービスを紹介し、お客様を獲得するためのイベントです。
展示会は大きなテーマが定められており、展示会のテーマに関心のある方が集まります。
たとえば「IT情報セキュリティ」というテーマで合同展示会が開催されれば、情報セキュリティに関心のあるIT業界の方々が集まりやすくなります。
テーマに沿った商品・サービスを用意することで、見込み確度の高いお客様の獲得が期待できます。
セミナー
セミナーは、あるテーマについて興味を持ってる方を集めて、講師がノウハウを伝授するイベントです。
一般の方が自主的に参加するものなので、テーマに興味関心を持っていて、積極的な方が集まりやすいのが特徴です。
たとえば「IT業界のセミナー」なら、IT業界に勤めている方やIT業界での就職を目指したい方が集まりやすくなります。
同じテーマに興味がある方が集まることで交流が生まれ、人脈が広がったり新しい仕事が発生したりするメリットがあります。
ちなみに私(山口)もセミナーを開いていて、既存顧客との接点作りに活かしています。
ウェビナー
ウェビナーは「ウェブ」と「セミナー」を合わせた造語で、オンラインセミナーともいいます。
オフラインのセミナーとは違って、遠方の方でも参加しやすいメリットがあり、時間を指定しておこなうリアルタイム配信だけでなく、録画配信もウェビナーなら可能です。
ただ、セミナーより一方通行の情報発信になりやすいため、参加者側も意欲的に参加できる仕組みを考えておく必要があります。
ワークショップ
ワークショップは参加者が主体となる、体験型セミナーです。
ただ話を聞くだけではないため、参加者に当事者意識が生まれる点がメリットです。
たとえば、DIYワークショップでは参加者が話し合いながらものづくりができるため、参加者同士の距離が縮まりやすい特徴があります。
ただ、最初は遠慮しあって話が盛り上がらない可能性があるため、話を進めるファシリテーターを用意するとスムーズに進行できます。
交流会
交流会は文字通り人との交流を目的とした会です。
最も大きな目的は、新しい出会いを通じて人脈を広げることです。
仮に異業種交流会を開くとすると、多種多様な職業の方が集まることで仕事の話が生まれたり、新しい視点を身につけられたりします。
「DXについて」等テーマを明確に設定すると、活発な話し合いにつながるのでおすすめです。
オフ会
オフ会とはオフライン交流会のことです。
普段はオンライン上でやり取りをしている人たちが実際に顔をあわせる会のことをいいます。
実際に顔を見て話すことで、オンライン上のコミュニケーションとは異なり、親近感がわき信頼度が増します。
信頼度が増すことで、企画や仕事の話につながりやすいこともオフ会の特徴です。
イベントマーケティングを集客に活用した際の流れ
イベントマーケティングを集客に活用した際の流れの一例として、以下のような流れがあります。
- 集客したいユーザー像を明確にする
- コンセプトを明確にする
- 新規顧客集客・既存顧客集客戦略を立てる
- 当日のオペレーションを考える
ステップごとに解説します。
STEP1.集客したいユーザー像を明確にする
イベントを開催する場合には集客したいユーザー像を明確にしましょう。
というのも、ユーザー像が明確になっていないと、開催すべきイベントの種別が分からなくなる、もしくは的外れになるからです。
極論になりますが、集客したいユーザー像が定年退職した方であるのに、若者向けのイベントを主催したとします。
当然、商品・サービスの問い合わせ獲得にもつながりませんし、ザイオンス効果を発揮しても潜在的な顧客になってくれません。
そのため、まずは集客したいユーザー像をあなたが販売したい商品・サービスを求めるユーザー像と合致させる必要があります。
STEP2.コンセプトを明確にする
イベントにおけるコンセプトを明確にすることは大切です。
コンセプトがないイベントに参加する方はほとんどおらず、開催しても参加者がほとんどいない状態になってしまう可能性もあります。
コンセプトは難しく考える必要はなく、次のように考えてみましょう。
- 商品・サービスを知ってほしい(認知獲得)
- 商品・サービスを使うとどのようなことが起きるのか知ってほしい(価値提供)
- 商品・サービスの成功事例を知ってほしい(販売に繋げる)
イベントマーケティングを個人・小規模事業者単位で行う場合には、上記三点をコンセプトに掲げてみてください。
STEP3.新規集客・既存顧客集客戦略を立てる
コンセプトを明確にすると参加者への呼びかけを新規集客で行うか、既存顧客の集客で行うかの戦略設計も明確になります。
イベントの目的を達成するためには、新規なのか既存顧客なのかを明確にしておく必要があります。
たとえば、イベントの目的別に整理してみましょう。
- 「認知獲得」を目的としたイベント→新規客を集客する
- 「価値提供」を目的としたイベント→新規・既存顧客を共に集客する
- 「販売」を目的としたイベント→既存顧客を集客する
このように目的を明確にすることで、新規中心か既存顧客中心か、集客をする層が明確になります。
STEP4.当日のオペレーションを考える
イベント当日のオペレーションを考えるのも、イベントマーケティングを成功させる上では大切です。
イベントを開くためには集客も大切ですが、当日のイベントで大きなミスがあれば目的を達成できません。
たとえば、大規模なウェビナーを開くために広告費を掛けて集客したのに、当日機器のトラブルに見舞われれば大失敗です。
このようにイベントマーケティングでは人・モノ・金が動くため、細心の注意を払うようにしてください。
イベントマーケティングを活用するメリット
イベントマーケティングを活用するメリットは以下のとおりです。
- 新規ユーザー・既存顧客と接点を持てる
- 自然なリード獲得に貢献できる
詳しく解説していきます。
新規ユーザー・既存顧客と接点を持てる
イベントマーケティングは新規ユーザー・既存顧客と接点を持てるメリットがあります。
ユーザー・顧客と接点を持てば、ザイオンス効果により商品・サービスが購買される可能性も高まります。
仮に同じ商品・サービスを購買するにしても、誰か知らない人から購買するよりも、良く知っている人から購買したいと考えるのは当然です。
このように新規ユーザー・既存顧客と接点を持てることも、イベントマーケティングを活用するメリットです。
自然なリード獲得に貢献できる
自然なリード獲得(問い合わせ)ができるのもイベントマーケティングを活用するメリットです。
ユーザー・既存顧客との接点を持っていると、悩みやニーズをヒアリングでき、適切なタイミングで提案できるチャンスも広がります。
反対に悩みやニーズのヒアリングができない状態で提案するとなると、押し売り感が出てしまう恐れもあります。
そのため、イベントを通して参加者がどのような悩みやニーズがあるのかをヒアリングできるオペレーションを組むことも忘れないでください。
イベントマーケティングを活用するデメリット
イベントマーケティングを活用するデメリットは以下のとおりです。
- 時間・お金・労働力が必要になる
- イベント進行時にはスキルが必要
それぞれ解説します。
時間・お金・労働力が必要になる
イベントマーケティングは時間・お金・労働力が必要になるというデメリットがあります。
さらにイベントが失敗すれば、大きなダメージになりかねません。
ではイベントを主催するとして、各項目でどのような労力が必要になるかというと、以下のとおりです。
- 時間:計画を作る・場所の予約をする・集客する
- お金:場所を借りる際に発生・広告を使う場合に発生(削減も可能)
- 労働力:自身の労働力・イベント進行時の労働力(アルバイト含む)
人を集めて何かしらのイベントを行う場合には、目に見える・見えないを含めたコストがたくさん発生します。
イベントの企画・実行には時間・お金・労働力の観点でコストが掛かっているという意識を持ち、細心の注意を払いながら実行をしましょう。
イベント進行にはスキルが必要
イベントを開催した際には、完全外注化を達成しない限り、あなた自身のイベント進行スキルが必要になります。
イベント主催者が基本的には司会進行役を務める場合が多いので、事前練習は必須です。
先程もお伝えしましたが、イベントの前段階で成功したとしても、イベント本番で失敗すれば全てが水の泡になってしまいます。
必要であれば事前にイベントを手伝わせてもらうなどをして、必要事項を学んだ上でスキルアップをしておきましょう。
イベントマーケティングを成功させるコツ
イベントマーケティングを成功させるコツは次のとおりです。
- イベントを開催する目的を整える(販売する商品・サービスも考える)
- 人・モノ・資金の計画を立てる
- 司会進行などのスケジュールを計画する
上記3点を必ず行いましょう。
イベントマーケティングは想像以上の労力が掛かるため、綿密な計画が必要です。
イベントマーケティングの効果を検証する方法
イベント開催後にマーケティングの効果検証を行うと、今後のイベント開催方法を検討するのに役立ちます。
具体的に以下の数値について確認・検証してみると良いでしょう。
- 来場者・参加者数
- アンケート回答数
- 入手した名刺の数
- 送信したメール開封率
- 公式LINEの登録者数
- 実際に商談・案件化した数
- 商品やサービスの受注数
- メディアへの露出数
- 投資対効果(利益・効果÷マーケティング投資額×100)
あらかじめ顧客管理システムなどのアナリティクスツールの導入をしておくと、すぐに効果検証が可能です。
細かいデータが取得できるため、ターゲットにどのくらいモーションをかけられたかが簡単に把握できます。
カメラを設置できるアナリティクスツールを使えば、ブース前の通行量はもちろん、ブースへの入場率や展示物の視認率などのデータも得られるでしょう。
また、イベント開催前にそれぞれの数値の目標設定をしておくと、さらに効果検証がしやすくなり、次の施策を決める際の参考になるのでおすすめです。
なお、イベントにかかった費用と投資対効果(ROI)を計算すると、客観的な数値から効果検証が可能です。
計算された結果の数値が高ければ高いほど費用対効果が高くなるため、開催したイベントが効果的であったと言えます。
規模や種類が異なるイベント同士を比較する場合でも使える数値なので、覚えておきましょう。
イベントマーケティングを活用した成功事例
イベントマーケティングを活用した成功事例は以下のとおりです。
- 作業会を開いて費用ゼロで認知度アップに成功
- ゲーム会を開いて利益を出しながらリード獲得に成功
成功事例を見ると、どのようなイベント内容でも集客したいユーザー像と目的・コンセプトが合致していれば、商品・サービスのPRに繋がることが分かります。
成功事例1.作業会を開いて費用ゼロで認知度アップに成功
エンジニア業界では、「作業会」を開いて費用をゼロにしながら認知度アップに成功した事例があります。
作業会とは、やらなければならない作業を集まった人同士で励ましながら進めるイベントです。
参加者は一人あたり1,000円〜1,500円を出し合って場所代を負担しあいます。
具体的な集客方法などをまとめると次のとおりです。
- 集客:SNS集客で出会ったことのないユーザーに拡散する
- 費用:1日1万円程度のレンタルルームを貸し切り1人1,000円程度を支払ってもらう
- 効果:主催者の事業内容を発表することで認知度を獲得できた
特にWeb業界に携わる方は在宅ワークが多くなりがちですが、このようにオフラインでの作業会を通すと費用が掛からない状態にしつつ、認知度アップに貢献できます。
成功事例2.ゲーム会を開いて利益を出しながらリード獲得に成功
Web業界ではボードゲームやテーブルゲームが流行っているため、Web業界に特化したゲーム会を開いたところリード獲得に成功した事例があります。
先ほどの成功例と同じように、内容をまとめると以下のとおりです。
- 集客:SNS集客でゲーム会を拡散する・知り合いに声を掛ける
- 費用:レンタルルーム代1万3,000円、一人あたり5,000円を支払ってもらい、10人を集客
- 効果:利益として2万円を出しながら、仕事の受発注のリード獲得に貢献
長時間ボードゲームやテーブルゲームをすることで、相手の人となりを確認でき、自然と仕事の話が展開されたようです。
後日チャットワークなどで連絡を取り合い、正式な仕事の受発注が参加者間や主催者側で発生し、支払ったコスト・参加費以上の価値が全員にありました。
このように少し変わったイベントであっても、集客したいユーザー像とコンセプトが合致していれば、自然とリード獲得に貢献できます。
イベントマーケティングによくある質問
イベントマーケティングによくある質問は次のとおりです。
- イベントマーケティングとは何ですか?
- イベントマーケティングのメリットには何がありますか?
- マーケティングでイベント企画はどのようにすればいいですか?
それぞれ解説します。
イベントマーケティングとは何ですか?
イベントマーケティングとは、イベントを通じて商品・サービスを販売することです。
お祭りと同じ効果があり、いつもなら購入しない商品・サービスでもイベントであれば購入しやすいといった側面もあります。
イベントマーケティングのメリットには何がありますか?
イベントマーケティングは、お祭りを使って商品・サービスの認知や人を集められる点がメリットです。
イベントごととなると限定性が発揮しやすく真新しさがあるため、多くの方が集まりやすくなります。
この限定性を活かすことで、効率良く集客することが可能になります。
マーケティングでイベント企画はどのようにすればいいですか?
マーケティングとしてイベント企画する際にはニーズがあるかを確認する必要があります。
具体例としては、成功事例にあるようにボードゲームがWeb業界で流行っていたら、ボードゲームを軸に置いた交流会を企画すると良いでしょう。
このようにマーケティングでイベント企画をする際には、ニーズを注視してください。
イベントマーケティングまとめ
今回の記事ではイベントマーケティングをまとめて解説しました。
イベントを開催する際には集客したいユーザー像を明確にし、目的・コンセプトを合致させれば成功は簡単です。
もちろん準備にコストは掛かりますが、成功すればユーザーの購買行動に繋がりますし、リード獲得も期待できます。
ただ、成功事例のようにSNS集客だけでは、参加者を集めることが上手く行く保証がないので、Web広告も併せて活用してみてください。
以下から詳細が分かるので、気になる方は見てみてください。