フレーミング効果はマーケティングやメディアで使われる心理学用語の1つです。
フレーミング効果を理解することで、今まで響かなかったキャッチコピーやセールスレターをお客様に刺さる文章に変化させることができます。
結果、集客力も成約率も改善され今まで以上の結果を出してくれることは間違いありません。
そのため、マーケティングに取り入れない選択肢はありえませんし、フレーミング効果は今すぐにでも学びたい心理学の1つです。
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フレーミング効果とは?
少し分かりにくいかもしれませんので、フレーミング効果を使った有名な文章で説明していきます。
タウリン1000mg配合
大正製薬のリポビタンDのCMを見たことがあるでしょうか?
このCMでは大々的に『タウリン1000mg配合!』とアピールしているのですが、タウリン1000mgはイコール1gです。
ここで重要なのは、タウリンが多いか少ないかではなく、『多く見せることができている』ということが重要です。
- タウリン1g配合
- タウリン1000mg配合
実際の量は同じでも、後者の方が多そうに感じるのではないでしょうか?
そう、この『多いように感じる』というのが重要なのです。
これが『意味が同じ内容でも、伝え方を変えて表現方法を少しずらすことで、読み手に違った印象を与える心理効果』ということです。
この手術の成功確率○○%!
例えば、あなたが今から手術を受けなければいけないとします。
そんな時に、医師からこう言われたらどちらを選びますか?
- 成功確率90%の手術です。
- 100人の内10人が後遺症が残る手術です。
あなたは①を選んだのではないでしょうか?
これも、成功確率(失敗確立)共に数値は同じですが、表現を変えるだけで相手に伝わる印象は大きく変わってくる1つの例えです。
『1勝2分け』か『3戦無敗』か
単純に『1勝2分け』か『3戦無敗』だとどちらが強そうに感じますか?ほとんどの人が『3戦無敗』と答えるはずです。
例えばスポーツ選手のキャッチコピーを作るとしましょう。
- ○○選手!なんと戦歴は『1勝2分け』で負けなし!
- ○○選手!なんと戦歴は『3戦無敗』で負けなし!
どちらが強そうに感じるでしょうか?
これも『負けなし』という意味は同じでも、表現方法によって与える印象を変える立派なフレーミング効果です。
フレーミング効果をWebマーケティングで活用する
では実際に、フレーミング効果を使ってどのようにマーケティングに取り入れていけばいいのでしょうか?
『分割・日割り』で割安感を出す
今までのオファーの中で見たことがある人も多いと思いますが、『分割や日割り』で伝えることで割安感を出す方法です。
仮に月額1万円のサービスを販売するとしましょう。単純に『月額1万円です!』と伝えるよりも『1日当たり333円です!』と伝えた方が割安に感じないでしょうか?
また、この方法は高額商品の分割払いになればなるほど効果を発揮します。
仮に50万円の商品を『一括50万円です。』ではなく、『月々18,888円/36回です。』と伝えた方が購入してもらえる確率は上がります。更に『1日にたったの600円ちょっとです!』と伝える場合もあります。
お客様の心理としては、『50万円一括か…貯金がなくなるな…そんなに余裕がないな…』などと考えてしまいますが、
『月に18,888円なら何とかなる!1日600円ならスタバのコーヒー我慢すれば!』という考えの人も多いです。
そのため、決済方法は一括払いの他に分割払いも用意しておくと良いでしょう。
【損失回避の法則】『得する』ではなく『損する』と伝える
ほとんどの人は日々成長や何か得ることを求めています。しかし、実はそれ以上に『失う』こと恐れているのです。
これは『損失回避の法則(プロスペクト理論)』という心理で沢山実験されています。
その実験の例を1つ紹介します。
- 必ず50万円をもらえる。
- 50%の確率で100万円をもらえる。
この場合は①を選ぶ人が圧倒的に多いです。なぜなら、リスクがないからです。
では同じようなパターンでこれはどうでしょうか?
あなたは借金があるとします。
- 100万円の借金を確実に半分にできる。
- 50%の確率で100万円の借金がゼロ円になる。
この場合、②を選ぶ人が圧倒的に多くなります。理由は「借金を払わないといけない」という損失(リスク)を回避できる可能性があるからです。
1つ目と2つ目の内容を比べて分かるように、人は多少のリクスを背負ってでも損失を減らす選択をする心理が働いているのです。
ですから、商品を提案するときには
『この商品を買えば○○ができるようになる!これだけ得をする!』といった“得”にフォーカスした伝え方ではなく、
『この商品を買わなければ、この先これだけの(具体数字)損をする。』といった“損”にフォーカスした伝えた方がお客様に行動してもらう文章を書くことができます。
数字のマジックを活用する
数字を表現するときにもこのフレーミング効果を使うことができます。
- 『時間』は『分』へ
- 『分』は『秒』へ
ということなのですが、あなたにも『時間=長い』『秒=短い』というイメージがあるのではないでしょうか?
- 『1時間』は『60分』へ
- 『60分』は『3600秒』へ
この方が時間が短いように感じませんか?
また、『原稿用紙は5枚のPDF』と書くよりも、『2000文字越えのPDF』と伝えられる方が多く感じませんか?
このように、数字に関してもフレーミング効果で相手へ与える印象を変えることができます。
『OFF』より『無料』を使って訴求する
ショッピングセンターなどで見たことがある人も多いと思いますが、『50%OFF』『2つ買えば1つ無料』などのお得感を出したセールス。
この2つの表現を見てあなたはどう感じましたか?
実際に同じ商品を販売した結果、『50%OFF』よりも『2つ買えば1つ無料』とアピールした方が商品は売れやすくなるというデータが出ています。
それにこの場合は売れやすくなるだけではなく、
- 1,000円の商品を1つ50%OFFで販売すれば売上は500円
- 1,000円の商品を1つ無料で販売した売り上げは1,000円
そして商品の仕入れが1つ250円だったとしましょう。
- 500円-250円=利益250円
- 1,000円-500円=利益500円
②の方が売上も利益も多くなっているのが分かると思います。
『50%OFF』『2つ買えば1つ無料』この2つの言葉の意味は同じように感じるかもしれませんが、実際は全く違った成果を出すことができるのです。
補足として、『1つ買えば2つ目無料』という訴求もありますが、このアプローチを使うときは『2つもいらないけどあったら使うかな~』といった商品で、この訴求方法を使うと効果的です。
ちなみに気が付きましたか?
『50%OFF』『2つ買えば1つ無料』『1つ買えば2つ目無料』この3つは同じような言葉ですが、
売上は『2つ買えば1つ無料』が一番大きくなるので、この言葉を選んで比較対象にして説明したことで、よりフレーミング効果について伝わったのではないでしょうか?
フレーミング効果を使用する際の注意点
フレーミング効果を使うことで、商品の価値を上げる伝え方ができたり、お客様の行動を促し、背中を押してあげることができるということは理解できたと思います。
ただ逆に、気を付けておかなければいけない点もあります。
それは…
【悪い(普通)のモノが良く見えたり、良いモノが悪く(普通に)見えたりする】ということです。
ここまでの説明では『悪い(普通)のモノを良く見せる方法』について説明をしてきました。
しかし、伝え方を間違ってしまうと『良いモノが悪く(普通に)見えたり』してしまいます。そうなってしまっては本来売れていたはずの商品が売れなくなってしまうこともあります。
だからこそ、文章を書く前や相手に何かを伝える前には、意味が同じ内容の言葉を書き出し、どちらの言葉がお客様の背中を押してあげられるかをしっかりと考えておくと良いでしょう。
フレーミング効果についてのまとめとメッセージ
今回の記事で紹介したように、フレーミング効果をマーケティングに活用することで、商品の価値を高めたり、お客様に与える印象を大きく変え、行動をも変えてしまうくらいに強力な心理です。
そんな心理を学ぶことで、あなたのライティング能力やマーケティングのスキルは格段に向上するでしょう。
ちなみに、僕が得意とするリストマーケティングでも心理トリガーを使ったマーケティングを行っています。
『心理』と『欲求』を上手く利用し、ぜひビジネスに取り入れてみてください。
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