社会的証明は、多数の人が支持している物事に対してさらに支持が集まる効果です。
たとえば、多くの人が選んでいる商品・サービスを選びがちになるという心理の動きです。
このことから、高い評価を受けている商品・サービスはより多くのユーザーから購入してもらえることになり、さらに評価が高まります。
この記事では社会的証明とは何かを解説しながら、Webマーケティングで影響力を武器にする方法を解説していきます。
- >>社会的証明とは何かを知りたい方
社会的証明とは多数の意見に影響を受ける心理トリガーへ - >>具体的な社会的証明の活用事例について知りたい方
社会的証明をWebマーケティングで活用した3つの事例へ - >>他にも社会的証明と関連性のある心理効果を知りたい方
社会的証明と関連性のある心理トリガーへ
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社会的証明とは多数の意見に影響を受ける心理トリガー
社会的証明とは多数の意見に影響を受ける心理トリガーの1つです。
たとえば、「行列ができている飲食店は美味しいはずだ」や、「多くの口コミがある商品は良いに違いない」といった人間心理です。
この心理トリガーを理解するために、社会的証明の成立背景と心理学での取り扱いについて解説します。
社会的証明の成立背景
社会的証明はバンドワゴン効果とも呼ばれ、多数の人が支持している物事に対して、より一層評価が高くなる傾向を示したものです。
アメリカの経済学者であるハーヴェイ・ライベンシュタインが提唱した原理で、海外ではバンドワゴン(パレードの楽団の先頭をバンドワゴンという)効果と呼ばれています。
社会的証明の心理学での取り扱い
社会的証明は社会心理学でも扱われていて、適切な判断が難しい状況で多数意見に従うことを指します。
どこで食事をするのかや、どこに行くのかなど明確な答えがない問題に対して、人は「正しい行動」を取りたいという欲求から多数派の意見を採用したがります。
このように社会心理学では社会的証明が取り扱われ、1984年に心理学及びマーケティングの教授であるロバート・B・チャルディーの『影響力の武器』の中で紹介されました。
社会的証明の具体例について
人が判断を求められる際に多数派の意見に従う「社会的証明」の一例として次のようなことがあります。
- キャッチコピーに「一番人気」「ベストセラー」が記載される
- 飲食店に行列ができていると美味しいお店に違いないと感じること
- コロナ禍の中の日用品争奪戦:マスクだけでなく他の日用品も大多数が買い求めたことにより、ほとんどの人が必要性を感じ品薄になった
- ユーザーによる口コミ・レビューにより判断してしまう
このように人は、判断や評価基準に大多数の意見を取り入れがちです。
そのため、自身の商品・サービス販売で社会的証明を活用したいなら、体験者の声などを多数掲載することで、見込み客に購入してもらう大きな判断材料になります。
社会的証明をWebマーケティングで活用した3つの事例
社会的証明をWebマーケティングで活用した3つの事例は以下のとおりです。
- 口コミ・レビューを活用する
- ユーザーの購入数を活用する
- SNSのいいね数、フォロワー数を活用する
それぞれ解説します。
活用事例1.口コミ・レビューを活用する
ECサイトで最も多く活用されているのは口コミ・レビューです。
商品・サービスを購入する際には、多くのユーザーが口コミ・レビューを参考にします。
特に口コミ・レビューの類似性は重要で、「〇〇の症状が改善できました」という同様の口コミが多いと、同じ悩みを持つユーザーに購入されやすくなります。
このように属人性のない商品・サービスを販売する際には、口コミ・レビューが投稿しやすい仕組みを作っておきましょう。
活用事例2.ユーザーの購入数を活用する
どの商品・サービスでもユーザーの購入数は大きな社会的証明になります。
多くのユーザーが購入している商品・サービスなら「良いものであるはずだ」という人間心理が働くためです。
たとえば、楽天トラベルのように過去24時間以内の購入数や、現在見ているユーザー数をリアルタイムで表示しています。
今現在のリアルタイム情報があれば、多くの人が見ていることをユーザーに知らせられるので、社会的証明の効果に繋がります。
このようにリアルタイムで表示するためにはシステム開発も必要ですが、少なくとも過去に購入したユーザー数はLPやセールスレターにも記載できます。
活用事例3.SNSのいいね数、フォロワー数を活用する
SNSのいいね数やフォロワー数も社会的証明の効果を発揮するために有効です。
X(旧Twitter)やInstagramといったSNSでは、いいねが多い投稿がおすすめ欄に表示されやすく、フォロワー数が多いほうがより多くのフォロワーを獲得しやすくなります。
たとえば、同じ言葉や画像をフォロワー数1万人と1,000人のユーザーが同時に投稿したとすれば、当然フォロワー数1万人のユーザーの投稿が多くの方に見られます。
このようにSNSでは、いいね数やフォロワー数が社会的証明に繋がります。
もちろん、いいねやフォロワー数が多いだけで反応が得られるわけではありませんが、いいね数やフォロワー数が多いことで、社会的証明に繋がりやすくなっているのは事実です。
社会的証明が活用されているWebサービスの具体例
社会的証明が活用されているWebサービスの一例として以下のような活用例があります。
- AmazonなどのECサイトの口コミ
- Googleビジネスプロフィールにおける口コミ投稿
- LP・セールスレターの活用事例
それぞれの特徴や効果を確認しましょう。
AmazonなどのECサイトの口コミ
AmazonなどのECサイトの口コミ・レビューはWebマーケティングで分かりやすく社会的証明が活用されている例です。
大多数の意見が以下に掲載されている画像のように分かりやすく数値化されていたり、他のユーザーの口コミが見れたりすることは、購入するかどうかの判断に役立ちます。
あなたもAmazonのようなECサイトで商品を購入する際に、口コミやレビューを確認したことがあるはずです。
画像のように評価が数値化されて見やすくなると、社会的証明の効果が発揮されるので、ECサイトに出店する際の指標としましょう。
Googleビジネスプロフィールにおける口コミ投稿
Googleビジネスプロフィールにも下記のように口コミ投稿機能があり、社会的証明効果が発揮されます。
GoogleビジネスプロフィールもECサイトと同じ原理があり、ユーザーがWeb上のサービスを比較する際に大多数の意見に従いたくなる傾向があります。
たとえば、パーソナルトレーニングジムに通う際には、そのジムの口コミを多くの方がチェックし判断材料にします。
そのため、MEO対策と並行してGoogleビジネスプロフィールの口コミ集めも行ってください。
LP・セールスレターの活用事例
これらのメディアは商品・サービスを販売するためのページなので、口コミ・レビューはもちろん成功事例を掲載しなければいけません。
たとえば、ある商品・サービスを購入したユーザーの声が記載されているLPと記載されていないLPであれば、どちらから購入するでしょうか。
当然成功事例が掲載されているLPから購入するはずです。
一方、成功事例が記載されていないLPでは、何をベースに判断すればいいか分からなくなるため、見込み客が購買行動に移る確率も低くなります。
お客様の声をどのように掲載すれば良いか分からない場合は、こちらのプレゼントを受け取っていただくと確認することができます。
社会的証明と関連性のある心理トリガー
社会的証明と関連性のある心理トリガーを紹介します。
- スノッブ効果
- ヴェブレン効果
簡潔に解説します。
スノッブ効果
スノッブ効果とは、多くの人が持っているモノに対して同じモノを持つのはイヤだと感じ、購買意欲が減少する心理トリガーで希少性や限定性にも通じます。
人は珍しい商品・サービスに価値を感じる側面もあることを押さえておきましょう。
ヴェブレン効果
ヴェブレン効果は商品の価格が高いほど需要が増加する心理トリガーです。
一般的に「顕示的消費」・「見せびらかし消費」とも呼ばれていて、人に見せることで自己満足感を高める心理です。
高級ブランドを購入して、他者に見せびらかしたい(自慢したい)ユーザーの心理はこれにあたります。
社会的証明のまとめ
今回の記事では社会的証明について解説してきました。
バンドワゴン効果とも呼ばれる心理トリガーであり、WebマーケティングではLPやセールスレター、ECサイトなどにも活用されています。
集客数や売上をアップさせるためには非常に効果的な心理トリガーです。
Web広告運用やWebマーケティング全般での活用方法や、考え方などは以下の動画を参考にしてみてください。
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