オンライン化が進み、HP(ホームページ)やブログ、SNSなどからのWeb集客を考える人も多くなってきています。
しかし、ただHPやブログを作っただけやSNSに投稿するだけでは上手く集客をすることはできません。
仮に集客が上手くいったとしても、集客からの導線設計ができていなければ、せっかく集めた見込み客に商品やサービスを購入してもらえる可能性も下がってしまいます。
そこで今回の記事では、私の実体験に基づいて、集客から販売までの仕掛けや導線設計について分かりやすく解説していきます。
実体験に基づいて説明しているので、少し長くなっていますが、この記事を読んだ後には、Web集客の全体的な流れや導線設計や仕掛け、あなたが今改善すべきポイントが分かるはずなので、ぜひ最後まで読んでもらえると嬉しいです。
目次(タップでジャンプ)
Web集客で「導線設計」や「仕掛け」が必要な理由
Web集客を考える人が多くなってきているということは、それだけライバルも増えてるということです。
同時に、見込み客(お客様)の目も肥えてきていて、単にHPやブログにアクセスを集めるだけでは商品が売れなくなってきています。
ではどうすれば商品が売れるのか?
それは「売れる仕掛け=導線」を作ることです。
見込み客があなたのWebサイトに訪問した時に、
- どんな行動を取って
- どんな仕掛けに反応して
- どこで商品やサービスを信用して
- どんなタイミングで商品を購入するのか など
一連の流れにレールを敷いて、そのレールの上を歩いてもらうイメージで導線や仕掛けを作っていく必要があります。
この記事の後半に説明しますが、お客様の行動や心理状況を売り手側がコントロールするということです。
そうすることで、導線の中で強化すべき点や改善しなければいけない点も明確になり商品やサービスの購入率を上げることができるようになります。
ディズニー英語システムに習う集客から販売までの「導線設計と仕掛け」
私が家族で、三重県の「三井アウトレットパーク ジャズドリーム長島」に行ったときに、実際に体験した「ディズニー英語システム」の集客から販売までの流れや仕掛け、導線設計が非常に分かりやすかったので、その流れを例に説明していきます。
【おうちで遊ぶだけで自然と英語が身につく】と言うコンセプトで、ワールド・ファミリー社が販売する英語を学ぶための商品です。
全体の流れとしては、
- 見込み客が集まる集客場所
- 見込み客に足を止めてもらう仕掛け
- 見込み客と会話する導線
- 実績者を前面に出した事前の刷り込み(教育)
- 「機能的価値よりもベネフィット」を強くアピールしたプレゼン
実体験を基にこの流れで説明していくので、あなたのビジネスに当てはめながら読み進めてもらうと分かりやすいはずです。
ちなみに、私は現在Webマーケティングの仕事をしていますし、会社員時代は訪問販売の営業職だったので、最初の段階でどんな流れになるかは分かっていました。
ですから基本的には妻に話を聞かせ、私は後ろで相槌をしていただけでが、最終的に我が家は「ディズニー英語システム」を購入したのでしょうか!?
その点も考えながら読み進めてもらえると嬉しいです。笑
①見込み客が集まる集客場所
私は家族でジャズドリーム長島に行ったのですが、行く前は全く「子供の英語」に関しては考えていませんでした。
パーク内を歩いていると、他の家族連れのお子さんが風船を持っていて、私の子供も「あれほしい~!」と言い出したのです。
ただ、どこで貰えるのかもわからなかったのでその場は子供を落ち着かせて、私と妻は自分の目当てのショップで買い物をしていたのですが、昼食を食べに2階にあるフードコートに向かうと、フードコートの近くでお姉さんが風船を配っていたのです。
それを見た子供は「ほしい!」と言い出し、お姉さんに近寄っていきました。
- ジャズドリーム長島には人が集まる
- その中でも「フードコート」は人が集中しやすい
- 風船を配ることで、それを見た他の子供の興味を引くことができる
✅見込み客が集まる場所を見つけて、何かで興味を持ってもらう仕掛け(見つけてもらう仕掛け)が非常に重要だということです。
風船が好きな年齢の子供が、一人でジャズドリーム長島にくるとは考えにくいので、「大人と一緒=子供を引き止めれば大人も引き止められる」という考えは非常に上手い考え方ですね。
②見込み客に足を止めてもらう仕掛け
お姉さんの片手には風船、反対の手にはミニーちゃんのぬいぐるみを持って、「ミニーちゃんもほしい(*^_^*)?」と、子供に聞いてきたのです。
もちろん我が子は「ほしい!」と言うのですが、そこですかさず…お姉さんから私たち親に「あちらでアンケート答えてもらえれば、ミニーちゃんのぬいぐるみも無料でプレゼントしますので!」と言ってくるのです。
親の心境としては、「子供が欲しいと言ってるし、プレゼントしてもらえるならアンケートに答えるか…」と、こうなる人も一定数でいるはずです。
- 風船で興味を持たせ、ミニーちゃんのぬいぐるみプレゼントで足を止めてもらう仕掛け
- 急いでいるときや、よっぽどの用事がなければ、親としては喜んでいる子供を無理に止めようとはしない心理
- 子供の興味を切っ掛けに、実際にターゲットとなる親へのアプローチ
- 「風船プレゼントしてもらえたし、更にミニーちゃんをプレゼントしてもらえるなら、アンケートぐらいはイイか…」と思わせる返報性の法則(心理効果)fa-external-link
✅何かをプレゼントするという興味付けから、心理効果を利用して本当のターゲットになる親へのアプローチは、非常に効果的な導線設計です。
✅返報性の法則が通用しない人もいるので、すべての人が通用するものではありません。
③見込み客と会話する導線
アンケートを記入するためのテーブルに着座してアンケート用紙を書いていくのですが、アンケート用紙には一般的な質問にプラスして、
- 子供が英語を読み書きできるようになると嬉しいですか?
- 英語ができると将来の選択肢が増えると思いますか?
- 遊びの延長で、子供が英語を覚えられたら良いと思いますか? など
このような質問があり、全てYesで回答しました。
親がアンケートを記入している間は、お姉さんは我が子に対して英語のおもちゃ(教材)を使って遊ばせていたのです。もちろん子供は新しいおもちゃには興味津々で、お姉さんと楽しそうに遊んでいました。
アンケートの記入が終わるとお姉さんから私たち親に対してヒアリングが始まったのですが、「アンケートにも書かれているように、やっぱりお子さんが英語を読み書きできるようになると嬉しいですよね~!」と質問してくるのです。
もちろんほとんどの親としては、「そうですね」と答えますよね。
すると、「子供の脳は○歳~〇歳で言葉を覚える細胞が発達するので、もし本当に覚えさせたいと思うなら、今の内から英語に慣れさせておいた方がいいんです!実際にこのおもちゃ(商品)を使って遊びながら勉強したこの子は~~~(体験した子供の例)で英語がペラペラです!」
と、資料を使って英語の重要性や必要性、おもちゃ(商品)の説明をしてきたのです。
- アンケートにはNoと回答しにくい質問が書かれていた
- アンケートにYesと回答した親としては、お姉さんの口頭での質問で「Yes」と言うしかない状況を作られた
- Yesと回答したことで、お姉さんに英語の重要性や必要性を説明する機会を与えてしまった
- 説明を受けたことで、子供が英語をマスターしている良い未来を想像させられてしまった
✅アンケートにYesと回答したことで、完全にお姉さん手動で話が進み、英語の必要性や重要性、さらには商品のメリットまで説明されたことで、「商品を使った時の良い未来」や「英語を覚えた子供の将来」を想像させられていたのです。
ベネフィット(顧客が商品から得られる良い効果)を植え付ける非常にスムーズな導線設計だと感じました。
商品を使った時の良い未来や英語を覚えた子供の将来を想像させられた状態で、お姉さんからこんなことを言われるのです。
「もし、本当にお子様に英語を覚えさせたいとお考えでしたら、今日はお買い物をされていると思うので、後日一度、このおもちゃ(商品)について詳しく説明させていただきます!その時に、このおもちゃ(商品)をプレゼントさせてもらいます!」
ベネフィットを植え付けられた状態なので、一定数の人は「一回話を聞いてみようかな」となるはずです。
私たちも、話をする日時や連絡先などを記入して、その日はその場から離れていきました。
- 英語の重要性を話された後で、「本当にお子様に英語を覚えさせたいとお考えでしたら」と質問されると、Noと言いづらくなる。
→更に、人間の心理で一貫性の法則fa-external-linkも働いている。 - ベネフィットを植え付けられた状態で、英語を学ぶためのおもちゃ(商品)をプレゼントする。と言われると、欲しくなってしまう。
✅言い回し、心理効果、ここまでの全体の流れを利用した、非常に流れが良くて効果的な導線設計です。
④実績者を前面に出した事前の刷り込み(教育)
数日後、ジャズドリーム長島で話をしていたお姉さんから「○月〇日お伺いしますのでよろしくお願いします!事前にいくつか資料とお礼のプレゼントを郵送でお送りしておきますので、確認しておいてください!」と、電話が入りました。
後日送られてきたのは「DVD&CD+ディズニーのDVDプレイヤー」でした。
そこには「DVDはプレゼントします。DVDプレイヤーは、訪問した当日にご説明をして回収させていただきます。」と書かれていました。
そのDVDやDVDプレイヤーを見つけた我が子は、「これで遊ぶ~」と言うのです。
機械を子供に壊されないように、一緒にDVDの内容を確認すると、ディズニー英語システムのおもちゃ(商品)を使って子供が楽しそうに遊んで英語を勉強している姿、その数年後に英語がペラペラになって話せるようになる姿の映像でした。
- 訪問前の事前連絡で、忘れられないように電話連絡を入れてきたこと
- 電話で再度プレゼントします!と言って、届いた物の中身を空けさせるための仕掛け
- 「DVDはプレゼント!DVDプレイヤーは返却」にして、返さないといけない=当日渡さないといけない=キャンセルできない(しにくい)状況を作った
- 子供が興味を持ちそうなディズニーのデザイン
- 返却する商品を子供が壊してしまわないように、親と一緒に扱わせる仕掛け(中身を確認させる仕掛け)
- おもちゃ(商品)を使って子供が楽しそうに遊んで英語を勉強している姿や、その数年後に英語がペラペラになって話せるようになる姿の映像を見せて、事前に商品の良さを刷り込んでおく。
✅郵送物を開けさせる仕掛け、確実に訪問するためのDVDプレイヤー返却の仕掛け、DVDの中身を確認させる仕掛け、どれもすごく理に適っていて勉強になる仕掛けです。
更に、訪問当日に成約率を高めるために事前に商品の良さを刷り込んでおく「教育」も非常に勉強になります。
ここまでで、私たちは商品の良さや、商品を使ったときに得られるメリット(未来)を想像したり理解した状態になっています。
⑤「機能的価値よりもベネフィット」を強くアピールしたプレゼン
訪問日、お姉さんは約束の時間にしっかり訪問してきました。
簡単な挨拶を交わして、席についてもらい「岐阜から2時間もかかりました~!でも久しぶりのドライブで楽しかったです!」と、お姉さんの雑談から会話から話がスタートします。
次第に話は本題に入っていき、商品の説明やメリットを伝えてくるのですが、私が個人的に感じたのは「機能的価値よりも感情的ベネフィット」を強くアピールしていることでした。
子供が将来、英語を話せるようになったときに
- どんな未来が待っているのか?
- どんな選択肢があるのか?
- どんなメリットが得られるのか? など
子供の未来を想像させるプレゼンでした。
そして、おもちゃ(商品)を手に入れないことで、その未来を手に入れることはできず、親が選択肢を狭めてしまうことになる…と。
そう言われると親としては、「子供の選択肢を狭めるのは可哀そうだ…」と思う人もいるはずです。
- 距離は遠いけど、わざわざここまできましたよ!と遠回しで相手に伝え、申し訳なさを相手に刷り込む
- 未来を想像させ、その未来を親が作ってあげなければいけないと思わせるセールストーク
✅言い方は悪いかもしれませんが、親が子を想う気持ちを利用したセールストークは強烈に感情を刺激する反面、人によっては良い印象を受けない人もいるはずです。
そして最後に、「ではお子様の選択肢を狭めないためにも、このおもちゃ(商品)で英語を覚えさせてあげてください!その価格が○○万円です。」と、料金提示をしてきました。
いくつかのプランがあって、料金は正確には覚えていませんが「松竹梅」形式(40万,80万,120万のような感じ)の料金提示でした。
私は元々購入するつもりはなく、申し訳ない気持ちもありながら勉強のために話を聞いていたのですが、プレゼンを聞いた妻が欲しくなってしまったらしく、「これにしよう!」と80万円ほどの商品を指さして、私に訴えかけてきたのです。笑
私は、「大きな金額だし少し考えようか」と、今日じゃなくても良いということをアピールすると…
お姉さんは「あの…実は、もし今日お申込みいただけるのであれば、特別に○○と△△の□□万円相当をプレゼントさせてもらえるんです。奥様もこの商品が良いと仰ってますし、せっかく購入するなら○○と△△も一緒の方が英語の上達スピードも上がりますよ!」と今日契約を貰うためのクロージングです。
- 「松竹梅」形式の料金提示→人は自然と中間の価格帯を選びやすい心理
- 「今日申込みすれば特典がある」「今日買わなければ貰えないから損をする」という期限性のトリガーfa-external-linkを利用したクロージング
- 妻を利用し、2対1の構図を作る巻き込み力
✅私が営業時代のクロージングでよく使っていたのが、「事務員の○○さんもこの機能を使えば仕事が楽になるって仰ってましたよ!」と、事務員さんに聞こえる場所で社長に伝えることで、社員の手前購入してくれる可能性がアップするトークです。
その日に契約を貰うためのクロージングは、今日買うための理由と買わないと損をする理由、多数決の心理を利用するなど、参考になる点が非常に多いです。
ここまでがディズニー英語システムの集客から販売までの導線と仕掛けです。
これは私の予想ですが、これだけ大きな会社となると戦略的に「導線」を作って、人の心理や感情を動かす「仕掛け」をしているはずです。
文章では伝わりにくい点もあったかもしれませんが、実際に体験してみることで勉強になることが沢山あるので、ディズニー英語システムだけではなく、色々な場所で営業を受けてみるのも勉強する一つの手段です。
結局、我が家でディズニー英語システムを購入したのかしないのか…
答えは最後に書かせてもらいます…!
Web集客における導線設計と顧客心理を理解する
ここからが本題の「Web集客における導線設計や顧客心理」について説明していきます。
上記で説明したディズニー英語システムの導線や仕掛け作りは、オンラインビジネスでもほぼ変わらないです。
- 見込み客が集まる集客場所
・見込み客が集まる場所でWebサイトを露出させる
・口コミや紹介、見込み客のいるSNSで投稿、HPやブログのSEO対策、Web広告など
→とにかく露出頻度を増やして、見てもらえる場所を見つける - 見込み客に足を止めてもらう仕掛け
・最初に強烈なインパクトを与えて興味を持ってもらう
・面白いキャッチコピーやタイトル、クリエイティブ画像
・欲しい!と思ってもらえる圧倒的なプレゼント
・「む?面白そう」「どういうことだろう?」「なんか素敵だ」「欲しい!」など
→ここでメールアドレスやLINEなどの連絡先をGETする - 見込み客と会話する導線
・メールで返信を貰う仕掛け
・セミナーへ誘導する導線設計
・直接会話ができる無料コンサル
→アンケートやセミナーへ誘導し、直接話をする機会を作る - 実績者を前面に出した事前の刷り込み(教育)
・ベネフィット(未来を想像させる)
・難しくないことをアピールする
→動画などで自分の実績、実績者の声、ベネフィットを伝える - 「機能的価値よりもベネフィット」を強くアピールしたプレゼン
・現状の確認から改善された未来を想像させる
・早く購入する方が良い理由と失うリスク
→商品を購入することで得られる未来+購入する理由や購入しないと失う未来を提案
①とにかく露出を多くする。
②で興味を持ってもらい連絡先をGETする。その時に、お礼で圧倒的なプレゼント(価値のある喜んでもらえるプレゼント)をして最初の信用を勝ち取ることが大事です。
③登録してもらった連絡先に対して「価値提供」を行いながら、直接連絡を取る仕掛けと導線設計。
④商品を購入した未来や簡単にできるノウハウを無料提供する。
⑤セミナーや無料コンサルでベネフィットを押しながら、商品を購入しないリスクを説明し、早く購入する理由でクロージング。
実はこの流れは、「リストマーケティングとダイレクトレスポンスマーケティング」を合わせたWebマーケティング手法です。
この流れを理解し実践することで、安定的にも爆発的にも売り上げを上げることができます。実際に、安定的に売り上げを上げている企業のほとんどはこの方法を取り入れています。
もし、まだリストマーケティングを行っていないのであれば、すぐにでも取り入れることをおすすめします。
Web集客の導線設計や仕掛けについて最後に
今回の記事では、私の実例を基に「集客」に関する導線の重要性や仕掛けについて説明してきました。
Web集客が上手くいっていない人の多くは、アクセスを集めることにばかり目が向きがちですが、実はアクセス数だけでは集客は成り立ちません。
説明したように、興味を引く仕掛けやアクションを貰うための仕掛けと設計などをして、初めて見込み客との関係が構築され商品を購入してくれるようになります。
闇雲に情報発信をして集客しようとするのではなく、まずは目視できる設計図を「マインドマップfa-external-link」などで作ってからアクセスを集めるようにしていきましょう。
そうすることで自然と集客が上手くいくはずです。
PS,結局、我が家では「ディズニー英語システム」は購入しませんでした。笑